第4回コーポレートガバナンスセミナー

「外国人株主が日本企業に求める取締役独立性」

今回のセミナーでは、議決権行使助言会社ISS Japan代表 石田猛行(いしだたけゆき)氏を講師としてお迎えします。
わが国特有のグループ経営戦略・資本政策である親子上場(上場している親会社が、その支配権を維持したままで子会社を上場させること)は、英米では、敵対的買収や親会社がグループの利益を優先し、子会社の少数株主が不利益を被るおそれがある、などの理由で、子会社の上場は基本的に行われていません。
一方、我が国では、株式の持ち合いやサイレント株主の存在などによってこのようなデメリットは、あまり意識されてはおりませでした。ところが、近時、外国人投資家からの親子上場に対する批判を受けて、民主党の公開会社法案でも、企業集団の明確化として、親子上場禁止の方針を打ち出しております。
外国人にとって、ガバナンスは株主重視の姿勢を図る重要な意味を持っており、今後も取締役会の改革を求める声は一層高まってまいります。
昨年6月の株主総会では、親会社出身の社外監査役とは別に、独立した社外監査役の就任を求めるなど、上場子会社に対する議決権を厳格にする傾向も見えてきました。

この流れを決定づけるものとして、議決権行使助言会社として世界最大手のリスクメトリックスグループ・ISSガバナンスサービシーズは、昨年10月に議決権行使助言方針を改定し、上場子会社において「独立性社外取締役が2人以上いない場合には、経営トップの再任に反対する」意向(但し、2010年については経過措置あり)を明確に公表いたしました。この改定案では、上場子会社の取締役会における独立した監督機能を重視しており、現在、東証が進めている上場会社に対して、1名以上の独立役員を確保するという基準よりも更に厳格化したものです。

今回のリスクメトリックスによる助言基準の改定により、来るべき本年の株主総会において、特に外国人株主比率が高い上場子会社においては、経営トップの再任議案に反対票につながるおそれもあります。そこで、本セミナーでは、議決権行使助言会社ISS Japan代表の石田猛行様をお招きして、外国人機関投資家が日本企業に求めている取締役会について、ガバナンスの観点からご講演をいただきます。

また、基調講演の後には、パネルディスカッションを開催し、さまざまな観点から議論を展開してまいります。

日時2010年2月23日 13:30~ (13:00~受付開始)
場所大手町サンケイプラザ 会議室 312号室
13:30開会のご挨拶
13:30-13:50「社外取締役の"独立性"に関する諸基準」
~米英の上場基準を中心にわが国との比較~
株式会社プロネッド 代表取締役 酒井 功
13:50-15:00基調講演
「外国人株主が日本企業に求める取締役独立性」
インスティテューショナルシェアホルダーサービシーズ株式会社
日本リサーチ代表 石田猛行(いしだたけゆき)氏
15:00-15:30パネルディスカッション 及び Q&A
15:30閉会のご挨拶