第26回コーポレートガバナンスセミナー

「監査役員及び監査役員会の実効性の分析と評価の進め方」

今回は、日本監査役協会の元副会長である伊東敏様ならびにテルモ株式会社 顧問 関根健司様を講師にお招きし、 「監査役員及び監査役員会の実効性の分析と評価の進め方」というテーマで開催いたします。

我が国のコーポレートガバナンス・コードは、各取締役の自己評価及び取締役会全体としての実効性に関する分析・評価を 行うとともに、その結果の概要を開示することを求めています。こうした要請に応えるべく、取締役に対するアンケート調査、 意見聴取等を実施し、その概要をガバナンス報告書に開示する実務が定着しつつあります。

監査等委員会設置会社及び指名委員会設置会社の場合、監査等委員ないし監査委員が取締役であるため、監査等委員会ないし 監査委員会を取締役会全体に包含して実効性の分析・評価を行ったと推定はできるものの、コードに明示的な要請がないため、 それらの役割・機能の実態を別途調査した形跡は定かではありません。欧米の実務のように、監査等委員会ないし監査委員会についても、 その役割の重要性に鑑み別途実効性の分析・評価をすることが望まれるところです。

翻って、監査役会設置会社の場合、取締役会とは別な機関でありながら取締役会の役割・機能の一翼を担う監査役会の実効性を 分析・評価することについては、コードに明示的な要請がないため、それらを別途実施している会社はごく少ないのが現状です。 しかし、取締役及び取締役会の職務の執行を監視する立場たる監査役の職務体制が機能しているか否かの自己評価及び監査役会全体の 実効性の分析と評価の問題は、取締役・取締役会の実効性の前提でもあり、それらと一体的に分析・評価をしないと片手落ちと言えます。 従って、その役割の重要性に鑑み別途実効性の分析・評価をすることが望まれるところです。

本セミナーでは、3つの機関設計形態で類似の役割・機能を担う監査役員及び監査役員会の実効性を分析・評価する必要性を検証するとともに、 あるべきガバナンス機能とその向上に向けた施策が明確になるよう具体的な解説を行います。

日時2017年12月12日(火) 13:45~16:45 (13:15~受付開始)
場所東京国際フォーラム(ガラス棟:G701)
東京都千代田区丸の内3丁目5番1号
13:45-13:55開会のご挨拶
「取締役会の実効性評価の実態と監査役員会の実効性評価に向けた潮流について」
株式会社プロネッド 代表取締役社長 酒井功
13:55-15:55「監査役員及び監査役員会の実効性の分析と評価の進め方」
伊東公認会計士事務所 所長
伊東敏(いとうさとし)様
15:55-16:15「監査等委員会の実効性評価の実施の経緯と結果について」
テルモ株式会社 顧問
関根健司(せきねけんじ)様
16:15-16:30「監査役員会の実効性の外部評価に関する当社からの提案」
株式会社プロネッド 代表取締役社長 酒井功
16:30-16:45Q&A
16:45閉会のご挨拶
講師略歴伊東敏(いとうさとし)様)
伊東公認会計士事務所 所長

1967年中央大学大学院商学研究科修士課程修了。同年アーサー・アンダーセン・アンド・カンパニー日本事務所入所。 ロンドン事務所勤務等を経て、1978年パートナー就任。1993~2001年 朝日監査法人(現有限責任 あずさ監査法人)代表社員。 2002~2007年 中央大学会計専門職大学院特任教授。2008年~2014年 社団法人日本監査役協会常任理事、副会長。 2005~2017年にかけて花王株式会社、日本電気株式会社、株式会社三井住友フィナンシャルグループ社外監査役を歴任。 現在、株式会社日清製粉グループ本社社外監査役、株式会社三井住友銀行社外取締役を務める。
関根健司(せきねけんじ)様
テルモ株式会社 顧問

1977年4月テルモ株式会社入社。その後ホスピタルカンパニー医療器事業プレジデント等を経て2005年6月執行役員就任。 2006年10月関西ブロック長兼大阪統轄支店長。2008年4月血液カンパニー統轄。2008年6月取締役執行役員、 2010年6月取締役上席執行役員就任。2010年10月インド・中東事業統轄を経て、2013年6月常勤監査役、 2015年6月取締役監査等委員就任。2017年6月より現職。