2021年10月4日号、日経ビジネス 特集「上場とは何か」にて、弊社リサーチ結果ならびに弊社代表取締役社長 酒井功のインタビューを掲載頂きました。
是非ご高覧ください。

(概要)
東京証券取引所の市場再編の実施が2022年4月4日に迫っている中、プライム市場への残留か断念について当落線上にある東証1部企業は、水面下で決断を迫られている状況だ。社外取締役の拡充といった高度なガバナンスも求められるなか、上場の目的やターゲットについて改めて問いたい。

PART 3 形だけの統治改革に決別を 社外取インフレ時代 対話の力が競争力に
社外取締役の需要は市場再編により益々高まるが、効果を引き出すことは簡単ではない。
形だけ社外取締役を揃えたような企業もあれば、社長1人が社外取複数名を対峙して進める経営で伸びる企業もある。
「対話」が企業競争力において重要とされる時代のスタートラインとなる出来事こそ、東証の改革である。

弊社調査結果
社外・独立取締役は既にほとんどの企業にいる(東証上場企業の社外・独立取締役の選任状況)
2021年において、東証上場企業(3681社)中、社外取締役を選任している企業は99.5%、独立取締役を選任している企業は96.6%。

33%の企業は社外取締役が「3分の1未満」だが…
2021年において、東証上場企業(3681社)中、社外取締役が3分の1未満の企業が33%、3分の1以上過半数未満の企業が58%、過半数以上の企業が9%と確認できる。

10人未満が多くなっている
2021年において、東証上場企業(3681社)中の取締役数の分布状況を提供。

「行列のできる」社外取締役一覧
東証1部企業での兼任数による人気社外取締役の一覧作成に協力。

弊社代表取締役社長 酒井へのインタビュー
【社外取締役、「有名人志向」から脱却を】
ガバナンスを整えることは目的ではなく、企業価値向上のための手段であるが、ガバナンスをどう整備したらよいかという議論が抜け落ちている企業が多い。社外の人がいない取締役会は機能せず、最低でも3分の1以上置くことが必要だ。社外取締役候補者の不足が声高に叫ばれているが、潜在的な能力の数を考えれば、足りないことはない。まずは、「自分が知っている人や有名人がいい」という考えを捨てることが大切だ。
取締役の数が減ってきていることはよい傾向。10人くらいが議論するには妥当な数だといえる。柔軟性と先進的な考えを持つ、新世代の社長たちに日本経済を牽引していただきたい。